ウクライナ危機以降、「インフレ」や「円安」といった経済状況が毎日のようにメディアから取り上げられていますね。身近な食品やガソリン代の高騰などによってその影響を感じはじめている方も多いのではないでしょうか。

リユースビジネス・中古業界は為替の影響を大きく受けるのが特徴です。

現在、多くのリユース企業が海外ECを強化したり、インバウンド回復を見据えた在庫確保のため、買取を強化しています。

今回は、このような為替の影響を受けるリユース業界にて、円安進行が私たちのビジネスやお仕事にどんな影響が出ているのかについてご紹介します。

■円安、円高とは？

円安、円高は、円の他通貨に対する相対的価値が高いか低いかを指します。1ドル＝100円を基準にしたときに、1ドル＝80円は円高、1ドル126円は円安となります。

現在（2022年7月8日）は、1ドル＝135円になっていて、円安が進行している状況です。

円安になると、輸入価格は上がります。海外ブランド品や金の価格は高くなり、買取価格が上昇する為、消費者にとっては売り時といえます。輸出価格は安くなるため、海外向けに販売している企業はチャンスといえます。

逆に、円高になると、輸入価格は下がります。そのため海外ブランド品や金は安くなるので購入に適した時期となります。

■多くの高級ブランドが値上げラッシュ！

円安が進行すると、新品の海外ブランド品は日本国内で販売する際に値上げをする必要があり、実際に販売価格は上昇しています。

原材料費の高騰や、世界情勢などもあるため円安だけが値上げの理由というわけではありませんが、円安は値上げの大きな要因の一つとなります。

例えば、LOUIS VITTONの人気モデルの財布「ポルトフォイユ・サラ」の販売価格の推移を見てみると、2012年の販売価格は58,800円でしたが、2022年は83,600円に上がっており、10年間で約2.5万円も上昇していることが分かります。

他の高級ブランドでも値上げが相次いでおり今後もこの流れは続きそうです。

■新品価格が上がると買取価格も上がる

リユースの買取価格は新品での販売価格を基に決められていることが多く、「新品価格の値上げ＝商品価値の上昇」と考えられ、買取価格も連動して上がります。

これにより、先ほど紹介したLOUIS VITTONの人気モデルの財布「ポルトフォイユ・サラ」の買取価格も大幅に上がってきています。

円安の状況を受け、特に普遍的な人気ブランドやアイテムは買取価格も上昇しています。

状態やデザインにもよりますが、2022年6月時点でアイテムによっては買取価格が昨年の約1.5～2倍に上昇しているそうです。他にも、定番人気のシャネルのマトラッセ ショルダーバッグでは今年2月に450,000円ほどだった買取価格が、668,000円まで上昇した実績もあるということです。（ブランディアプレスリリースより）

■円安によって更にリユース品の海外需要が高まっている！

海外では日本のリユース品は品質が良く、偽物が少ないため大変注目されています。

円安時は海外のお客様にとっては「信頼の厚い日本発の中古ブランド品」をお得に購入できる絶好のチャンス！ということで、海外需要が急激に増えています。

ブランディアのプレスリリースによると円安の前後ではルイ・ヴィトンが最も購入数が伸長し、1.2倍の伸びとなったそうです。ルイ・ヴィトンは特に欧米圏で圧倒的な人気を誇っており、その人気が反映された結果だと考えられます。

インバウンド回復においても円安は好機です！そのため在庫の強化をはかるために買取が強化されています。

こうしたことから、全体としてリユースショップやリサイクルショップは買取強化をしています。そしてそれを販売するための販路の拡大として海外ECへの出店も強化をしています。

■まとめ

– 円安が進行して、海外ブランド品の販売価格が上昇

– それに伴って、買取価格も上昇

– 円安で日本のリユース品の海外需要が伸びてる

– 消費者は円安に売り、円高に買うのが鉄則！

こうした為替相場をお客様に分かりやすく話せるとワンランク上の接客ができ、お客様との信頼関係も構築されていきますね。

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