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戦略がスゴい!日本の中古・リユース企業が世界に羽ばたく

2023.09.09

コロナ禍前より海外進出を進めてきた大手リユース企業。最近になってますます勢いが増してきています。今回は、最近ますます加速する大手リユース企業の海外展開事例について、そしてリユース買取各社の海外事業の仕事内容についてご紹介します!そこで今回は、なぜ海外進出なのか、どんなところに出店しているのか、海外事業ではどんな仕事をしているのかについて解説します。

■なぜリユース企業が海外に進出するのか

いくつか理由がありますが、大きな理由は次の通りです。

①日本の中古品は世界的に人気!


「Made in Japan」ならぬ、「Used in Japan」という言葉があるくらい日本の中古品は人気です。例えば、高級なブランド品は丁寧に使われ汚れも少ないことや、箱や保証書が残っていることなどから新品の状態に近いことから、海外ユーザーにも好まれています。

また、新品はもちろんですが、中古品でも日本の品質基準は高いため、国内では状態があまり良くないことから流通しにくい物も海外ではニーズがあります。例えば工具などは、アジア圏では多少汚れていても問題ないと判断され流通しやすいアイテムです。

②高級ブランド品の人気が高い


途上国を中心に、生活のレベルが上がってきて富裕層のみならず、高級ブランド品を手にしたいと思う人が増えてきました。日本の中古へのニーズが高まっていることに加え、SDGsや環境問題への関心の高いZ世代を中心に新しいものよりも中古のものを好んだりする風潮がグローバルで広がっていることが後押ししています。

③仕入れ、販路の拡大


リユースは拡大をし続けていますが、日本の市場は将来的には少子化の問題もあり、一般的には経済縮小していくと考えられています。一方、インドネシアやマレーシア、タイ、カンボジアなどの東南アジア諸国は経済成長も著しく、働き盛り世代の人口も多いため今後も経済の成長が見込まれます。リユース企業以外も、現在多くの大手企業がアジア圏へ進出しています。

④売れ残りの廃棄削減


買取品でも、一定期間売れなければ倉庫を圧迫するため、廃棄をしなければなりません。
もちろん廃棄にも費用がかかりますし、何よりもSDGsの観点から見てもあまり好ましいことではありません。一方、海外では日本の中古品にニーズが高く、日本では売れない商品も海外では売れたりすることもあります。そのため、日本のリユース企業の出口戦略の一つとして海外進出はメリットが多いと言えます。

■海外進出が本格化する大手企業の事例

●ブックオフ、「Jalan Jalan Japan(ジャラン・ジャラン・ジャパン)」をマレーシアなどへ


ブックオフがマレーシアにて店舗展開している「Jalan Jalan Japan(ジャラン・ジャラン・ジャパン)」は年間4万トンも廃棄又はリサイクルに回される売れ残りの出口戦略として展開されたのがスタートでした。
平均 500 坪の広い売り場に、アパレル・生活雑貨・ベビー用品・おもちゃ・ホビー・スポーツ用品・楽器・ 家具・アクセサリー等、日本で使用された中古品を約 20 万点陳列して現地のお客様に提供しており、現在マレーシア国内では9 店舗を展開、年間で約 100 万人のお客様が利用されています。

またカザフスタンへの出店は日本のリユース企業としては初めての出店となりました。カザフスタンは一年のほとんどが冬で日本では倉庫を圧迫する冬服や、ウィンタースポーツ用品などがよく売れるのも出店のポイントとなったそうです。

●バリュエンスは16カ国に合計34店舗を展開


バリュエンスHDは2019年7月の香港を皮切りに、海外事業を強化。現在は16カ国に合計34店舗を展開しています。2022年10月には12店舗を運営しているインドネシアへ駐在所も構え体制強化を図っています。アジア圏は文化的にも親和性が高いこと、台湾などは親日家も多く進出しやすいと言われています。

●セカンドストリート、ジャパニーズカルチャー人気の米国で15店舗


セカンドストリートは米国・マレーシア・台湾で事業を展開。米国では既に15店舗を展開し、2022年9月にはテキサス州にも初出店しました。アメリカでのジャパニーズカルチャー人気もあり、業績は好調に推移しています。

■まとめ


売れ残りを廃棄にしない、買取商品の出口戦略としての海外展開などSDGsにもとても良い取り組みがありました。海外現地で店舗運営業務をしたり、買取商品の卸販売をする仕事があります。また、まだまだ販路開拓の余地が残っているため、市場調査やマーケティングをした上て、
現地パートナー企業との連携強化などを行う業務もあります。

このような世界を股にかけた仕事ができるのもリユースの面白いところですね!
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<この記事を書いた人>

リユース転職 キャリアアドバイザー 山口桃子

リユース企業の元人事。店長として買取の現場に立ち会った経験も多数。2019年よりリユース・買取業界専門の転職支援を開始。これまで多くの買取業界を目指す方のサポートをしてきた。また業界経験者の「よりキャリアを上げていきたいけどどのような方法があるのか」とういった相談も多く、総合的なキャリア支援を行っている。

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