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・ブックオフグループホールディングスの成長戦略とリユース業界での役割

ブックオフグループホールディングスの成長戦略とリユース業界での役割

2025.09.30 03:49

ブックオフグループホールディングスの成長戦略とリユース業界での役割

ブックオフグループホールディングスは、日本のリユース業界を長くけん引してきた代表的な存在です。本やCDの中古販売から始まり、現在ではトレーディングカードやアパレル、ブランド品まで領域を拡大。さらに海外展開やデジタル分野でも成果を上げ、業界全体の成長を支える存在となっています。
2025年5月期の決算では、連結売上高1,192億円、経常利益39億円を計上し、13期ぶりに最高益を更新。拡大を続けるリユース市場の中で、その挑戦は業界全体にとっても大きな意味を持っています。

本記事では、最新の経営戦略と事業の多角化、そしてブックオフが果たす社会的役割を中心に、その成長の軌跡を解説します。

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ブックオフグループホールディングスとは?

ブックオフグループホールディングスは、1990年に坂本孝氏が神奈川県相模原市で創業したリユース企業です。
「新古書店」という革新的な形態でスタートし、立ち読み歓迎や丁寧な商品クリーニングといった新しい発想で、リユース文化を日本に根づかせました。

2018年には持株会社体制へ移行し、現在は東証プライム市場に上場。グループ全体で約1,600名の従業員を抱えています。2025年5月期決算では、売上高1,192億円・経常利益39億円と、安定した成長基盤を確立しました。

「BOOKOFF」ブランドを中心に、ブランド品やジュエリーを扱うプレミアム事業、さらにアメリカやマレーシアなど海外にも拠点を広げています。近年はデジタル活用による事業効率化や、環境・社会課題への取り組みも進め、リユース業界を牽引する存在として注目されています。

多角的に展開するブックオフの事業構造

ブックオフグループは、国内外で多様なリユース事業を展開しています。中古本・メディア販売を核に、アパレル、ホビー、ブランド品まで幅広い分野を網羅。総合型から専門特化型まで、複数の業態を組み合わせることで、幅広い世代・顧客層に対応しています。

国内事業:多店舗化と新領域への拡大

全国で約800店舗を展開する「BOOKOFF」は、年間約8,600万人が利用する日本最大級のリユースチェーンです。
従来の書籍やCD・DVD販売に加え、アパレル・スポーツ用品・トレーディングカードなど、成長性の高い分野へと事業を拡大。「BOOKOFF SUPER BAZAAR」などの大型複合型店舗では、多様な商品をまとめて売買できる利便性が支持されています。

トレーディングカード専門店「あそビバ」などの新業態も登場し、ホビー・エンタメ領域では前年比110%超の成長を記録。既存顧客層の維持と新規顧客の獲得を両立させています。

プレミアムサービス事業:高付加価値領域への挑戦

ブランド品やジュエリーを扱う「プレミアムサービス事業」も拡大を続けています。百貨店内での買取・販売を行う「hugall(ハグオール)」、ジュエリーのリフォーム・修理を手がける「aidect(アイデクト)」、総合買取窓口の「Rehello(リハロ)」などを展開。
2025年時点で50店舗を超え、2028年までに100店舗体制を目指しています。これらは、これまで中古品に馴染みのなかった層にも“上質なリユース体験”を提供し、リユースを生活文化として浸透させる取り組みです。

海外事業:アジア・北米でのリユース文化拡大

海外では、アメリカの「BOOKOFF USA」と、マレーシア・カザフスタンで展開する「Jalan Jalan Japan(JJJ)」を中心に36店舗を運営。
2025年5月期には海外売上高62億円(前年比32%増)を達成しました。マレーシアでは中古アパレル需要を背景に専門店を展開し、清潔感ある陳列やクリーニング工程の導入で“中古=不安”という印象を払拭。2033年までに100店舗体制を目指しています。
アメリカでは、アニメやホビーなど日本カルチャーを背景に需要を拡大。現地調達・販売のモデルを強化し、北米市場でのブランド定着を進めています。

成長戦略と中期経営方針(2024〜2028年度)

ブックオフグループは、「国内事業の深化」「プレミアムサービス拡大」「海外市場への投資」の三本柱を軸に、2028年度までに売上高1,350億円・営業利益50億円を目標とする中期経営方針を掲げています。

国内BOOKOFF事業の深化

既存店の強化と新規業態の両立により、国内での収益基盤をさらに拡大します。郊外型「BOOKOFF SUPER BAZAAR」を中心に、生活圏内で完結する総合型リユース店舗を増やす方針です。
さらに、購買データを活用し、アプリやECサイトと連携する「One BOOKOFF」戦略を推進。オンライン検索・購入と実店舗体験を融合させることで、顧客接点を広げています。

プレミアムサービス事業の拡大

ブランド品・ジュエリー領域では、百貨店・都市型店舗を中心に、接客品質の高さを強みに拡大。
「aidect」におけるリフォーム・リペア事業は“思い出を次につなぐサービス”として好評で、単なる買取ビジネスにとどまらない新たな価値を創出しています。高価格帯商材の拡大は、富裕層だけでなく幅広い世代へのリユース浸透にもつながっています。

海外市場への投資と文化輸出

海外事業では、「日本発のリユース文化の輸出」をテーマに、現地生活者が安心して利用できる店舗運営を進めています。
マレーシア・カザフスタンでは現地スタッフの教育やクリーニング工程を重視し、品質基準を日本同様に維持。アメリカでは、日本カルチャーを軸に若年層を取り込み、推し活・コレクション文化とリユースを結びつけています。
こうした海外展開は、国内で再販機会を失った商品の“第二の市場”としても機能しており、真の意味での循環型社会を体現する取り組みとなっています。

デジタル活用による業務改革と顧客体験の向上

ブックオフグループは、AI・DXを活用した業務効率化と、顧客満足度の向上を両立させています。

AIによる顧客対応と業務効率化

公式オンラインストアでは、AIチャットボット「KARAKURI chatbot」を導入。定型質問にはルールベースAI、複雑な内容には生成AIが対応するハイブリッド型システムにより、問い合わせ件数を約35%削減しました。
従来の属人的な接客を改善し、より迅速で一貫性のある対応を実現しています。AIが利用者の行動を予測して先回り案内を行う「攻めの接客」も導入され、顧客体験の質が一段と向上しました。

在庫管理とデータドリブン経営

全国の在庫をリアルタイムで共有する仕組みを整備し、売れ筋商品の欠品や在庫過多を防止。AIによる需要予測や販売データの分析を活用し、適切な店舗配置と価格設定を実現しています。
これにより、在庫を抱えるリスクから“在庫を活かす強み”へと発想を転換し、業界の運営モデルを一歩先へと進化させました。

SNSマーケティングによる若年層の開拓

InstagramやXでは、トレカ・ホビー・古着など若者に人気のカテゴリーを中心に発信を強化。ライブ配信では注目商品を紹介し、ECや店舗への送客につなげています。
さらに、SNS反応データをAIが解析し、パーソナライズされたレコメンドを実現。楽しみながら商品に出会える仕組みづくりで、リユースを“便利でワクワクする選択肢”として再定義しています。

環境貢献と業界への波及効果

ブックオフは、リユースを通じた環境貢献を積極的に可視化しています。2025年5月期には、リユース活動を通じて約55万トンのCO₂排出削減を達成。
とくに衣料品で約49万トンの削減効果を生み出しており、日常的なリユース利用が環境負荷の軽減に直結していることを示しています。

また、廃棄CD・DVDから再生素材「CDプラ」を開発し、2025年にはスマホスタンドとして商品化。従来プラスチックと比較して約92%のCO₂削減効果を実現しました。
このように、ブックオフは“リユースが社会を変える具体例”を示し、業界全体の環境価値を高めています。

業界標準を築いた存在としての役割

同社は、「きれいで便利な中古」という新しい基準を打ち立て、従来の“安さ重視”の中古観を刷新しました。
クリーニングや陳列品質を統一し、誰もが安心して購入できるリユース体験を実現。企業・自治体との連携で回収拠点「R-LOOPボックス」も設置し、誰もが気軽に循環型社会に参加できる仕組みを広げています。

さらに「リユースの日(8月8日)」には子ども向けの体験イベントを開催し、次世代への啓発にも力を注いでいます。こうした地道な活動が、リユース業界全体の信頼と社会的意義を底上げしています。

リユース文化の輸出と今後の展望

海外でのリユース文化の定着は、ブックオフが掲げる「モノを捨てない社会」の国際的展開を象徴しています。
マレーシアでは中古アパレルが日常に溶け込み、アメリカでは日本カルチャーと融合した新しい中古需要を創出。さらに、eBayを活用した越境ECによって、世界中の顧客へリユース品を届ける仕組みを確立しました。

ブックオフの海外展開は、単なる店舗拡大にとどまらず、「リユース文化を世界に広げる産業モデル」として注目されています。

ブックオフでキャリアを築くチャンス

ブックオフグループは、安定した経営基盤と挑戦できるフィールドを併せ持つ企業です。店舗運営・バイヤー・ブランド品専門職・デジタル領域など、幅広い職種で活躍の場が用意されています。
教育・研修制度も充実しており、未経験からでも接客・商品知識を身につけ、将来はマネジメントや海外事業に携わる道も拓けます。

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