古着やファッションに興味がある方、リユース業界で働いてみたいと考えている方に人気のあるのが古着屋の仕事です。

この記事では、店頭での接客やレジ対応といった基本業務はもちろん、買取査定やオンライン販売、SNS発信など、古着屋で求められる具体的な仕事内容をわかりやすく紹介します。

また、個人経営の店舗と大手チェーン店の違いや、ヴィンテージやインポート、トレンド系など、取り扱いジャンルによる業務の特徴にも触れながら、これからバイトを始めたい方や転職を考えている方にとって役立つ情報をお届けします。

古着屋の仕事内容とは？

古着屋の仕事は、単に服を売るだけにとどまりません。接客やレジ業務はもちろん、商品の管理、買取査定、SNS運用、通販対応まで、スタッフが担う業務は多岐にわたります。

近年はEC市場の拡大や業務効率化の流れを受けて、SNS発信やネット販売など、デジタル業務に力を入れる古着屋も増えています。

また、仕入れや目利きを担当するバイヤー業務では、ブランドや素材に関する知識だけでなく、流行を読む感覚や市場の動きをとらえる力も求められます。

このように、古着屋で働くうえでは、幅広い業務に携わることになります。だからこそ、自分に合った働き方や得意な分野を見つけるためにも、まずは仕事内容の全体像を知っておくことが大切です。

接客やレジ業務はどんな内容？

古着屋で働くうえで基本となるのが、接客やレジ業務です。店頭では、お客さまの好みや探しているアイテムを丁寧に聞きながら、商品の提案やコーディネートの相談にのる機会もあります。

レジ業務では、会計だけでなくポイントカードの説明、買取受付、返品や交換対応なども含まれます。店舗によっては免税手続きや電子マネー決済などにも対応しており、柔軟な対応力が求められる場面もあります。

接客とレジ業務は、お客さまとの最初の出会いから最後のお見送りまでを担う大切な役割です。笑顔と丁寧な対応を心がけることで、リピーターにつながる信頼関係を築いていくことができます。

商品説明やコーディネート提案も求められる

古着屋での接客では、商品の状態やサイズを伝えるだけでなく、お客さまの雰囲気や好みに合わせて、コーディネートを提案する場面も多くあります。

最近は、Y2Kファッション※1 やミリタリースタイル※2、アーカイブ系のデザイナーズ古着※3などが国内外で注目されており、こうしたトレンドを意識したスタイリングの提案ができると、接客の幅も広がります。シーズンや流行を取り入れた着こなしを紹介することで、お客さまにとっても新しい発見につながります。

自分に似合うスタイルや、今まで気づかなかった古着の楽しみ方を知ってもらえるような提案ができれば、接客そのものが特別な体験となり、「またこの店で相談したい」と感じてもらえるきっかけになります。

こうした一つひとつのやりとりが信頼関係を育て、リピーターの増加や店舗全体の売上にもつながっていきます。

※1 Y2Kファッション：2000年代初頭をイメージしたスタイル。ローライズデニムやビビッドなカラー、小物使いが特徴で、Z世代を中心に再注目されています。

※2 ミリタリースタイル：軍服をルーツにしたファッションスタイル。カーゴパンツやMA-1ジャケット、ミリタリーブルゾンなど、機能性と無骨さが魅力です。

※3 アーカイブ系のデザイナーズ古着：過去に発表されたコレクションや、現在は入手困難なデザイナーズブランドのアイテム。希少性やブランドの背景を重視する層に人気があります。

商品管理にはどんな作業がある？

店舗に並ぶ古着は、スタッフの手によって一つひとつ丁寧に管理されています。商品が店頭に出るまでには、仕入れ後にクリーニングや状態のチェックを行い、ほつれや汚れがないか、販売できる状態かをしっかりと確認する必要があります。

また、売場のスペースを上手に使って商品を陳列する工夫も大切です。限られた場所で魅力的に見せるためには、色やサイズ、季節感などを意識した配置が求められます。

さらに、在庫が過不足なく回るように調整する在庫管理も欠かせません。どの商品がよく売れているのか、今後どれだけ入荷する予定があるのかといった情報を把握しながら、店全体のバランスを整えていきます。

商品の陳列、値付け、タグ付け、在庫管理

古着屋の店内に商品が並ぶまでには、いくつもの工程があります。まず、商品ごとの状態やブランドの価値を見ながら、価格を決める作業があります。アイテムの希少性や流行との相性を踏まえ、適正な価格をつける判断力が求められます。

値付けが終わると、ブランド名やサイズ、素材、特徴などを記載したタグを付け、見やすく整えていきます。お客さまが商品を手に取ったときに、どんな情報があれば安心して選べるかを意識することが大切です。

店頭への陳列では、スペースを活かしながら季節感や売れ筋を考慮し、見やすく並べる工夫も必要です。たとえば、色をグラデーションで並べたり、アイテムごとにゾーンを分けたりすることで、お客さまの目に留まりやすくなります。

また、売上や在庫の動きを把握する在庫管理も重要な業務のひとつです。バーコードシステムを活用して、売れた商品や在庫数を日々チェックし、欠品や過剰在庫を防ぐように調整していきます。

こうした細かな作業が、店舗の運営を支える大切な土台となります。

買取査定は誰が担当するの？

古着屋における買取査定は、専門性が求められるポジションであり、経験豊富なスタッフが対応することが一般的です。

ブランドや商品の価値を正しく見極める力はもちろん、お客様との信頼関係を築く対応力も大切です。査定業務で培ったスキルは、将来的にバイヤーや店長を目指すうえでも役立ちます。

ベテランスタッフが対応、ブランドや状態の知識が必要

高額なアイテムを取り扱うことも多い古着屋では、買取査定を行うスタッフに対して、より深い商品知識が求められます。

たとえば、同じブランドでも年代やコレクションによって価値が大きく変わることがあるため、どの時期に流通していたか、どんな素材が使われているかといった背景まで見極める力が必要になります。素材の劣化や汚れ、リペアの有無なども細かくチェックし、それらを総合的に判断して価格をつけていきます。

このような目利き力は、一朝一夕で身につくものではなく、日々の査定経験を通して少しずつ磨かれていくものです。ブランドの知識だけでなく、古着ならではの経年変化や希少性を見抜く力が身につくと、他の店舗との差別化にもつながります。

査定の仕事は専門性が高い分、経験を積むほど奥深さとやりがいを感じやすい業務といえます。

SNSや通販対応の仕事もあるの？

最近では、店頭での接客だけでなく、SNSやネットショップを使った販促・販売活動も古着屋の大切な仕事になっています。Instagramでおすすめコーデを紹介したり、入荷情報を発信したりと、情報発信を通じて来店や購入につなげる役割を担うこともあります。

また、通販対応では商品の撮影や説明文の作成、在庫管理などの作業もあり、パソコン操作や画像加工などのスキルが活かされる場面もあります。ファッションやSNSが好きな方には、感性を活かして働けるチャンスが広がっています。

デジタル販促で集客やEC販売に貢献する業務も

古着屋では、ECモールや自社サイトを通じて、全国のお客様に向けて商品を販売する動きが広がっています。ネット販売の現場では、商品の撮影やサイズ・状態の説明文作成、在庫システムの操作といった、さまざまなオペレーション業務が発生します。

さらに、売上データをもとにした販売戦略の立案や、季節ごとの販促企画など、マーケティング領域の業務にも関わることができます。たとえば、春に向けて明るいカラーの商品を特集したり、注目ブランドのキャンペーンを企画したりと、感性や発信力を活かせる場面も多くあります。

また、SNSを通じた販促では、ただ投稿するだけでなく、ユーザーの関心を引く見せ方や発信タイミングにも工夫が求められます。たとえば、Instagramでは商品の魅力を伝える写真の撮り方や、季節感を意識したコーディネートの紹介が効果的です。ストーリーズを活用して入荷速報やイベント情報を発信することで、フォロワーとのつながりを深め、来店やオンライン購入につながるケースもあります。

アパレル経験にくわえて、パソコン操作やSNS、マーケティングに興味のある方にとっては、やりがいを感じながらスキルアップできるチャンスの多い分野といえます。

古着屋の仕事はきつい？現場のリアルと活躍する人の特徴

店舗のタイプで仕事内容は変わる？

古着屋といっても、その店舗のスタイルや規模によって、スタッフに求められる仕事内容はさまざまです。また、ヴィンテージを専門に扱うお店や、インポート系・トレンド重視のユーズドセレクトショップなど、取り扱うジャンルによって必要な知識や接客スタイルも変わってきます。

転職を考えるときには、店の特徴と自分の得意分野や働き方の希望が合っているかを見ていくことがポイントです。

個人店と量販店の違いとは？

個人店では、接客はもちろん、商品の仕入れや値付け、ディスプレイの工夫、SNSの更新まで、ひとりのスタッフが幅広い業務を担当することが一般的です。

それに対して、量販型の古着屋では、業務が分業化されていることが多く、レジ、品出し、査定などが明確に分かれています。マニュアルが整っており、初めての人でも安心してスタートできる環境が用意されているのが特徴です。

どちらの働き方にもそれぞれのやりがいがありますが、自分のアイデアを活かして働きたい方には個人店、安定した環境やステップアップを重視したい方には量販店が向いているかもしれません。

少人数運営の個人店では幅広い業務が求められる

個人経営の古着屋では、少人数で店舗を運営していることが多く、一人のスタッフが幅広い業務を担当するのが一般的です。接客やレジ対応だけでなく、仕入れに同行したり、商品の値付けやディスプレイを考えたりと、店舗全体に関わる仕事に携わる機会が多くあります。また、SNSや通販サイトの更新を担当することもあり、自分の言葉やセンスでお店の魅力を発信できる楽しさもあります。

お客様との距離が近いことも個人店ならではの特徴で、会話の中から商品のニーズをつかんだり、常連さんとの関係を深めたりと、人とのつながりを実感しながら働ける環境です。一方で、日によっては業務が重なることもあるため、優先順位を考えて柔軟に動く力が求められます。決まった役割にとらわれず、自由度の高い働き方を望む方にとっては、やりがいを感じられる職場といえるでしょう。

量販店ではマニュアル化された業務が中心

全国展開している古着チェーンなどの量販型店舗では、業務が細かく分担されており、マニュアルに沿って進められる仕事が多くなります。レジ対応、商品陳列、在庫管理、買取査定など、それぞれの役割が明確に分かれているため、初めて古着屋で働く人でも取り組みやすいのが特徴です。

また、教育制度や研修が整っている店舗も多く、未経験からでも基礎からしっかり学べる環境があります。勤務評価が制度化されている企業では、頑張りが昇給や正社員登用、さらには店長やエリアマネージャーへの昇進に反映されやすい点も魅力です。

その一方で、業務内容があらかじめ決められている分、自分のアイデアをすぐに反映するような働き方を希望する人にとっては、少し物足りなさを感じることもあるかもしれません。

安定した環境でスキルを身につけたい方や、長く働いてキャリアを築きたい方にとっては、量販店は安心感と成長のチャンスを兼ね備えた職場といえます。

ヴィンテージ・インポート・ユーズドで違いはある？

古着屋といっても、取り扱う商品のジャンルによって、求められる知識や接客スタイルには違いがあります。たとえば、ヴィンテージ、インポート、ユーズドセレクトといった店舗ごとに、働くうえで活かせるスキルや、身につけておきたいポイントも変わってきます。このセクションでは、ジャンルごとの特徴をふまえながら、自分に合った職場選びのヒントを紹介します。

取り扱う商品によって求められる知識や接客スタイルが異なる

たとえばヴィンテージを扱う店舗では、年代や生産国、素材や縫製の特徴など、商品の背景にあるストーリーを丁寧に伝える力が求められます。こうした説明が、お客様の満足感や購入の決め手につながることも少なくありません。

インポート古着を取り扱うお店では、日本ではあまり流通していないブランドや海外限定モデルなどを目当てに来店される方も多く、ブランドの成り立ちやサイズ表記の違いなどへの理解が必要になります。場合によっては、英語で対応する場面もあるため、語学スキルが活かせる職場といえるでしょう。

一方、ユーズドセレクトショップのようにトレンドを重視する店舗では、スタイリングの提案力やファッション感度の高さが求められます。SNS映えを意識したコーディネートや、若年層に人気のブランド情報を把握しておくことが接客に活きてきます。

このように、ジャンルごとの特徴を理解したうえで、自分の興味や得意分野に合った店舗を選ぶことが、やりがいを感じながら働く第一歩となります。

古着屋の求人はどこで探せる？

古着屋で働いてみたいと考えたとき、まず気になるのが「求人はどこで探せばいいのか」という点です。ひと昔前は紙の求人誌や店頭の掲示が主流でしたが、最近ではWebサイトやSNSなど、情報収集の手段が大きく広がっています。店舗によって採用のスタイルや告知方法も異なるため、自分に合った方法で情報を集めることが、理想の職場と出会う第一歩になります。このあとのセクションでは、代表的な求人の探し方や、最近の傾向について紹介していきます。

主な求人の探し方は？

古着屋の求人を探すなら、いくつかの方法を上手に組み合わせて情報を集めるのがおすすめです。Indeedやマイナビバイト、タウンワークといった大手求人サイトでは、勤務地やシフト条件、未経験歓迎などの希望条件を指定して検索できます。

一方で、より古着業界に絞って仕事を探したい方には、リユース・リサイクル・買取業界専門の求人サイト「リユース転職」がぴったりです。古着屋・リユースショップに特化した求人が豊富に集まり、未経験OKの店舗スタッフから、バイヤー・店長候補・商品管理などの専門職まで幅広く掲載しています。

「古着やファッションが好き」「リユースの仕事にチャレンジしたい」という方は、まずは求人一覧をのぞいてみるだけでも参考になります。新しい自分にぴったりの仕事が見つかるかもしれません。

SNS、店舗掲示、転職エージェントからの応募も増加中

最近では、InstagramやX（旧Twitter）などのSNSで求人情報を発信する店舗も増えています。普段の投稿からお店の雰囲気やスタッフの人柄が伝わるため、応募前にリアルな職場像をイメージしやすいのが特徴です。

また、地域に根ざした個人店では、店頭ポスターや公式サイトだけに採用情報を出しているケースもあるため、気になるお店があれば直接訪れてみるのも良い方法です。

とはいえ、「自分に合った求人がなかなか見つからない」「未経験からどう進めればいいのかわからない」という方も多いかもしれません。

そんなときは、リユース・リサイクル業界専門の転職支援サービス「リユース転職」を活用するのがおすすめです。プロのアドバイザーが、あなたの希望や経験に合わせて求人を紹介し、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策まで、無料でサポートします。未経験からのチャレンジやキャリアアップを目指す方も安心して利用できます。

求人を選ぶ際のポイントは？

求人を選ぶ際には、給与や勤務時間といった条件だけでなく、職場の雰囲気や成長の機会にも注目したいところです。

将来的にバイヤーやマネージャーを目指す方であれば、キャリアパスや研修制度の有無を確認しておくと安心です。また、SNSやEC業務などに携わる機会があるかどうかも、スキルを広げるうえで重要なポイントになります。

働く目的や希望を整理したうえで、自分に合った環境かどうかを見極めていくことが大切です。

勤務条件、店舗の雰囲気、キャリア制度をチェック

古着屋で長く働くためには、給与やシフトの条件だけでなく、店舗の雰囲気や成長のチャンスにも目を向けておくことが大切です。

たとえば、柔軟なシフト対応ができるか、急な予定にも理解のある職場かどうかは、働きやすさに大きく関わります。また、スタッフ同士の関係性や店内の空気感も、毎日の仕事に影響します。実際に店舗を訪れてみたり、面接のときにスタッフの様子を観察してみるのも良い方法です。

キャリアアップを考えている場合は、研修制度があるか、正社員登用の実績があるかなど、成長の機会が用意されているかどうかも確認しておきましょう。企業によっては、バイヤーや店舗マネージャー、本部職へのステップアップが可能なところもあります。

ただ好きなブランドで働くというだけでなく、自分にとって無理なく続けられそうか、成長できる環境かという視点を持つことで、納得のいく職場選びがしやすくなります。

古着屋で「好き」を仕事に。あなたに合った職場探しをサポート

古着屋の仕事は、接客や商品管理だけでなく、買取査定・SNS発信・EC運営など幅広い業務にチャレンジできる職場です。店舗のタイプや取り扱うブランドによって仕事内容もさまざまなので、まずは自分に合った働き方を整理しておくことが大切です。

求人探しでは、ネットやSNS、店舗の情報を幅広く集めつつ、勤務条件やキャリアアップ制度、職場の雰囲気まで総合的にチェックしていくことが、長く活躍できる職場選びのコツになります。

たとえば、ファッションが好きな方、人と関わる仕事に興味がある方、SNS発信にも挑戦してみたい方など、それぞれの「好き」や「得意」を活かせるのが古着屋の魅力です。リユース市場は今後も成長が期待され、未経験からでもチャレンジしやすい分野です。

自分に合った求人選びに迷ったときは、リユース・リサイクル業界専門の転職支援サービス「リユース転職」を活用するのもおすすめです。経験豊富なアドバイザーが、あなたの希望に合わせた求人紹介や、履歴書の添削・面接対策まで、無料でサポートします。