
古着を扱う仕事には、ショップスタッフをはじめ、バイヤーやEC運営、査定・買取スタッフなど、さまざまな職種があります。リユース市場が拡大するなか、古着に関わる働き方も多様になっています。仕事内容や求められるスキル、キャリアパスは職種によって大きく異なるため、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。
この記事では、古着業界への転職を考えている方に向けて、職種ごとの仕事内容や必要なスキル、年収の目安、未経験から転職する方法まで分かりやすく解説します。自分に合った一歩を見つける参考にしてください。
古着を扱う仕事とは?職種ごとの仕事内容

古着業界は、サステナブルな消費への関心やリユース市場の拡大を背景に、注目されている分野です。リユース経済新聞社の調査による「リユース市場データブック2025」によると、2024年のファッションリユース市場(ブランド品4,230億円+衣料6,392億円)は初めて1兆円を超えました※1。
市場の拡大とともに、店舗販売だけでなく、バイヤー、EC運営、買取・査定など、古着に関わる仕事の選択肢も広がっています。それぞれの仕事内容を詳しく見ていきます。
古着に関わる主な職種一覧
| 職種 | 主な仕事内容 |
|---|---|
| 販売スタッフ | 接客、レジ対応、品出し、売場づくり |
| バイヤー(仕入れ担当) | 国内外での商品選定、価格交渉、仕入れ計画 |
| EC運営・マーケティング | 商品登録、撮影、SNS運用、販促 |
| 査定・買取スタッフ | 商品の査定、値付け、買取対応 |
| リペア・リメイク職人 | 補修、修繕、リメイクデザインの提案 |
以下では、それぞれの職種の主な仕事内容を紹介します。
古着ショップの販売スタッフ
古着ショップの販売スタッフは、店頭での接客や販売を担当し、お客様対応、商品説明、コーディネート提案を行います。レジ業務として会計や返品対応を担当するほか、品出しや商品メンテナンス、買取対応、EC販売の準備など、業務内容は幅広いです。ファッションへの関心や、お客様の希望を聞きながら提案する接客力が活かせる職種です。
古着屋スタッフの具体的な仕事内容や1日の流れについて詳しく知りたい方は、「古着屋の仕事とは?仕事内容と店舗の特徴を徹底解説」もあわせてご覧ください。
古着バイヤー(仕入れ担当)
古着バイヤーは、国内外の市場や卸業者などから商品を仕入れる職種です。ブランド、年代、コンディション、トレンド、市場価格などを見ながら、販売を見据えて商品を選定します。
古着バイヤーの仕事内容や必要なスキル、年収については、「古着バイヤーとは?仕事内容や年収について解説」もあわせてご覧ください。
ECサイト運営・マーケティング
ECサイト運営者は、オンラインストアを通じて古着を販売する職種です。商品の撮影や画像加工、商品説明文の作成のほか、企業によってはSEO対策や広告運用、SNSでの集客などの販促業務を担当することもあります。採寸・データ入力などを担当することもあり、接客だけでなく、コツコツとした作業が得意な人にも向いています。
古着の査定・買取スタッフ
査定・買取スタッフは、お客様から持ち込まれた古着を査定し、適正な価格で買取を行う仕事です。ブランドや年代ごとの価値を評価し、コンディションをチェックした上で買取価格を決定します。お客様に対して査定結果をわかりやすく説明し、納得感のある取引を心がけます。買取後の在庫管理や販路の選定まで担うこともあります。
古着リペア・リメイク職人
リペア・リメイク職人は、古着の補修やリメイクを行い、新たな価値を生み出す仕事です。商品の状態を確認し、必要に応じて補修やサイズ調整、デザイン変更などを行います。裁縫技術やデザインのセンスを活かせる職種です。
古着を扱う仕事の魅力とやりがい
古着を扱う仕事ならではの魅力として、一点ものやヴィンテージアイテムに触れられることや、経験を積みながらキャリアを広げられることが挙げられます。
古着ならではの商品に触れられる
古着業界では、一点ものやヴィンテージアイテムを扱う機会が多く、市場に流通していないアイテムの価値を見極める面白さがあります。時代ごとのトレンドや文化を反映した古着に触れることで、ファッションの歴史を学べる点も、この仕事ならではの魅力です。
経験を活かしてキャリアを広げられる
古着業界では、販売や仕入れ、リメイクなどの経験を積むことで、自分の得意分野を活かしたキャリアを広げられます。販売スタッフからバイヤーを目指したり、EC運営や店舗管理へ進んだりするほか、経験を活かして独立やショップ運営を目指す道もあります。
古着業界の市場動向と将来性
リユース経済新聞の推計では、2024年のリユース市場全体は3兆2,628億円(前年比4.5%増)となり、2009年以降15年連続での拡大を記録しました※1。ファッション分野も初めて1兆円を超えており、リユース経済新聞では2030年に市場全体が4兆円規模に達すると予測しています※1。市場の拡大とともに、店舗販売だけでなく、EC運営や査定・買取など、古着に関わる仕事の選択肢も広がっています。
▶︎ 古着市場の動向をさらに詳しく知りたい方はこちら:【2025年最新】古着の全てがわかる!市場トレンド・高騰理由・選び方完全ガイド
古着業界で働くために必要なスキル
古着業界で活躍するためには、専門的な知識やスキルを身につけていくことが仕事の土台になります。単なるファッション好きにとどまらず、市場の動向を理解し、商品の価値を見極める力が求められます。また、販売スキルや交渉力、オンラインマーケティングの知識も必要です。必要なスキルと、向いている人の特徴を詳しく解説します。

必要なスキルと知識
古着業界では、ファッションへの感度だけでなく、ブランドや年代の知識、査定力、交渉力など多岐にわたるスキルが求められます。入社後に学べることも多いですが、基本的な知識を事前に身につけておくことで、早期のキャリアアップにつながります。
ファッション・ブランド・年代の知識
古着を扱う仕事では、ファッションのトレンドだけでなく、ブランドや年代ごとの特徴を知っていると、接客や仕入れ、査定などに役立ちます。必要な知識の深さは職種によって異なり、入社後に身につけられる企業もあります。
商品の査定・鑑定スキル
買取業務やバイヤー業務に関わる場合、商品の状態や市場価値を見極める査定の知識が役立ちます。ダメージの程度や補修の有無、希少性などを確認し、適正な買取価格を判断する力を身につけることで、査定・買取の専門性を高められます。
価格交渉・仕入れに関する知識
バイヤーや買取業務では、価格交渉に関する知識も役立ちます。詳しい内容は、バイヤー職種の解説記事もあわせてご覧ください。
古着業界に向いている人の特徴
古着業界では、ファッションへの興味があることはもちろん、コミュニケーション力や細かい作業への集中力も重要です。自分の強みがどの職種に活きるかを考えながら読んでみてください。
ファッションが好きで感度が高い
流行の変化を敏感にキャッチし、アイテムの魅力を見極める力が重要になります。新しいスタイルを取り入れながら、古着ならではの価値を伝えられる人が活躍しやすい環境です。こうした感度は、販売スタッフとして商品の魅力を伝えたり、バイヤーとして仕入れる商品を見極めたりする場面で活かせます。
人と話すのが得意(販売・接客向け)
店舗販売や買取スタッフとして働く場合、お客様とのコミュニケーション力が活かせます。商品の魅力を伝えるだけでなく、お客様のニーズを引き出し、最適な提案ができることが求められます。販売スタッフや査定・買取スタッフなど、お客様と直接関わる職種に向いていると言えます。
仕入れやマーケティングに興味がある
バイヤーやEC運営では、商品の仕入れや販売戦略への関心、リサーチや市場分析への適性が活かせます。SNSや広告運用の知識があると、より広範な顧客層にアプローチできます。仕入れに関心がある方はバイヤー、SNSやオンライン販売に関心がある方はEC運営・マーケティング職で強みを活かしやすいと言えます。
クリエイティブな仕事に携わりたい
古着のリメイクや修繕を行う仕事では、創造力が求められます。裁縫技術やデザインのセンスを活かし、トレンドに合わせたリメイクを施すことで新しい価値を生み出せます。オリジナルブランドの展開を視野に入れる人にも向いている分野です。
古着業界で活躍するためには、幅広い知識とスキルを持ち、常に市場の動向を意識することが役立ちます。自分の得意分野を活かしながらスキルを磨いていくことは、自分に合った職種やキャリアを考えるうえでも役立ちます。
古着業界の求人情報と転職のポイント
古着業界では、店舗販売スタッフからEC運営、バイヤー、リメイク職人まで、多様な職種で求人が見られます。本章では、古着業界の求人情報や転職のポイントについて紹介します。
古着業界で見られる雇用形態
古着業界では、正社員・契約社員のほか、アルバイト・パートなど、さまざまな雇用形態で求人が見られます。それぞれの特徴を紹介します。
正社員・契約社員の求人事情
正社員・契約社員では、販売スタッフのほか、店舗管理、バイヤー、EC運営などの求人も見られます。EC運営では、SEO対策やSNSマーケティングのスキルが活かせる場面も広がっています。
アルバイト・パートの働き方
アルバイトやパートでは、主に販売スタッフや買取業務のサポートを担当することが多く、未経験歓迎の求人が見られることもあります。接客スキルや商品知識を身につけながらキャリアを築くことができます。シフト制など、勤務形態は求人によって異なります。
未経験から古着業界に転職する方法
古着業界には未経験から応募できる求人もあり、販売スタッフや買取スタッフなどから経験を積むことができます。実際に、異業種からアパレル・リユース業界へ転職した事例もあります。
リユース転職を通じてアパレル・リユース業界への転職を果たしたSさん(20代・女性)も、入社前は業界未経験でした。美容師として働いていましたが、学生時代からファッションが好きで、古着やヴィンテージ物を求めてリユースショップに足を運ぶことが多かったといいます。
学生時代からファッションが好きで、古着やヴィンテージ物を求めてリユースショップにも行く機会が多くありました。今回転職するにあたり、興味関心のあるアパレル・リユース業界に携わり、新たなスキルを身に着けていきたいと思いました
— Sさん(20代女性/美容師からアパレル・リユース業界へ転職)
Sさんのように、「ファッションや古着が好き」という興味をきっかけに、異業種から転職を目指すケースもあります。未経験から挑戦する場合は、自分の興味やこれまでの経験を活かせる職種から検討するとよいでしょう。
未経験から古着屋への就職を目指す方法や、応募時に押さえておきたいポイントは「古着屋に就職するには?必要な知識と就職のコツ」で詳しく解説しています。
古着業界の給料・年収相場
古着業界には、販売スタッフ、バイヤー、査定・買取スタッフなど、さまざまな職種が存在します。リユース業界全体の平均年収は2024年時点で457.2万円(前年比7.9%増)となっています※1。以下では、リユース転職に掲載されている古着屋(店舗)の求人から確認できた給与レンジを紹介します※2。
| 職種 | 給与レンジの目安 |
|---|---|
| 販売スタッフ・店長候補 | 月給22万〜33万円程度(店長候補は月給25万〜26万円、想定年収355万〜550万円。ハイブランド系で年収500万円以上の例も) |
| バイヤー(店舗兼務型) | 月給25万〜33万円程度(想定年収400万〜550万円程度) |
| 査定・買取スタッフ | 月給22万〜34万円程度(想定年収370万〜500万円程度) |
| EC運営・マーケティング | 月給22.5万円〜(想定年収300万〜455万円) |
店長候補の求人では、古着の買取・販売に加えてEC運営を兼務するケースもあります。仕入れ専業のバイヤーは、より幅広い年収レンジで募集されている傾向があります。詳しくは、バイヤー職種の解説記事もあわせてご覧ください。
まとめ
古着業界は、サステナブルな消費意識の高まりとヴィンテージブームを背景に、成長を続けています。2024年のファッションリユース市場は初めて1兆円を超え※1、リユース市場全体も15年連続で拡大しています。古着を含むリユース業界で、今後の広がりが期待されます。
販売スタッフ、バイヤー、EC運営、査定・買取、リメイク職人など多様な職種があり、販売や買取などでは未経験から応募できる求人情報も見られます。それぞれの職種の詳しい仕事内容や年収、就職方法は、本記事内のリンク先で詳しく紹介しています。
古着を含むリユース業界で、自分に合った働き方を見つけてみてはいかがでしょうか。無料のキャリア相談は、リユース・買取業界に特化した『リユース転職』をぜひご活用ください。
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出典
※1 リユース経済新聞社
※2 リユース転職掲載求人




