リユース・買取ビジネスが持続可能な社会の実現に貢献する
2023.11.16
地球規模で、温暖化、海洋汚染など、様々な環境課題の解決が求められる中、リユース・リサイクルビジネスはいま大きな転換期です。これまでの廃棄を前提とする、リニアエコノミー(直線型経済)から、資源循環型の社会を形成する経済モデルであるサーキュラーエコノミーへの転換が世界規模で動き始めています。
「リユース転職」は、このサーキュラーエコノミーを実現するため、社会課題の解決に取り組み資源循環のビジネスに取り組んでいる企業様に特化して求人票をお預かりし、資源循環の担い手となる皆さまとのマッチングをご支援しています。
サーキュラーエコノミー関連の求人が増えている理由
持続可能な社会とは、将来の世代が損しないように要求を満たしながら、現在の世代も満足させるような開発が行われている社会です。
こうした社会を世界共通で目指すため2030年までの具体的な目標としてSDGs(持続可能な開発目標)が掲げられたのが2015年のこと。
SDGsということばは、メディアだけでなく学校の授業や企業の研修でも取り上げられ、知らない人はいないというほど根付いたのではないかと思います。
また同時に欧州発で、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄のリニアエコノミーから脱却するべく、サーキュラーエコノミーを実現するという考え方が日本でも広がってきました。こうした経済の循環が、サスティナブル(持続可能)な社会を作っていくことにつながっていきます。
循環型社会形成の基本原則である「リユース」「リサイクル」 「リデュース」(3R)とは
ここで、それぞれのことばを少し整理しておきましょう。
■リユースとは
「リユース(再使用)」とは、使用しなくなった物のうち 有用なものを捨てずに、何度も製品として繰り返し使用することです。
循環型社会形成 の基本原則である「リデュース」「リユース」「リサイクル」 3RR)のうち、「リユース」は「リデュース」に次いで優先順位が高く、環境に良い取組みです。リユースすることで、過剰な生産を抑えることができたり、安く商品を手に入れることができる、また、ゴミが減るため二酸化炭素の排出量が削減できます。
リユースは例えば、不要になった洋服、家具などを友人に譲ったり、必要としている人にあげたり、リサイクルショップに寄付したりすることです。
■リサイクルとは
リサイクルとは、「再生利用する」「再循環させる」という意味の英単語で、廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効利用することです。品物をそのままのかたちで使うのではく、いったん資源に変えて活かす(再生利用)ことを言います。企業側は、製品を設計する際に使用後のリサイクルのしやすさを考えたり、自社製品の回収やリサイクルに積極的に取り組んだりと、リサイクルを前提とした開発や処分方法を実践する企業が増えてきました。また、消費者は、自治体のルールに沿ってごみを分別したり、家電リサイクル法に従って家電を処分したり、容器トレーや牛乳パックなどを資源回収や店頭回収に出したりするなどできることは多くあります。
■リデュースとは
リデュースとは、「減らす」「縮小する」という意味の英単語で、ごみの発生を抑制することを意味します。また、発生した廃棄物によって及ぼされる環境や人体への悪影響を減らすこと、材料や製品中の有害物質を減らすことも発生抑制に含まれています。製品を作るときに使う資源の量を少なくしたり、消費者が廃棄物の量を物理的に減らすことが挙げられます。ごみとなるような物を買わない、買った物は長期的かつ有効に使う、同じ製品でも包装の少ない製品を買うことなどが、取り組み内容です。
循環型社会の中でリユース・リサイクル企業の役割とは
サーキュラーエコノミー、循環型社会を実現するために、リユース・リサイクル企業の存在意義は高いです。なぜならば、不要品が廃棄に回らずにリユース品、中古品として、再販売され、商品として再度価値を取り戻すからです。
ただ、循環型経済に貢献するリユース企業も実はリユースしているだけでは最終廃棄に回す物が出てしまうことも事実。そこで、リユース品を廃棄せずさらにリサイクルとして資源循環させている取り組みがあります。例えばブックオフ社では、リユースしきれない本は古紙としてリサイクルしていたり、DVDやゲームソフトなどから出るプラスチックとして甦らせる取り組みを行っています。
また、マテリアルリサイクル事業者のリユース事業への拡張などもここ数年活発です。そうした会社のグループとしてのリユース企業は創業から歴史があり母体も大きいので、安定経営であることや、福利厚生がしっかりしているといったメリットもあります。
さらに新品を扱う企業が、リユース事業へ参入するケースも増えてきています。ヤマダでんきや、キャンプやアウトドア用品のスノーピーク社、ファストファッション大手のユニクロ社などがあります。
まとめ
近年、夏は記録的な猛暑、冬は暖冬と、日本にいても地球温暖化の影響を意識せざるを得ないという方も多いのではないでしょうか。電気代やガソリン代の高騰などエネルギーに対する課題も出ている中で、持続可能な社会とは何か一人一人が考える時代に入ったともいえますね。
社会的にサスティナブルやSDGsの意識が高まってきている中で、リユースを通じて社会課題を解決していくことや、最新のサスティナブルビジネスに携わることができます。
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<この記事を書いた人>
リユース転職 転職支援アドバイザー 山口桃子
リユース企業の元人事。店長として買取の現場に立ち会った経験も多数。2019年よりリユース・買取業界専門の転職支援を開始。これまで多くの買取業界を目指す方のサポートをしてきた。また業界経験者の「よりキャリアを上げていきたいけどどのような方法があるのか」とういった相談も多く、総合的なキャリア支援を行っている。
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